本場オーストリア王室が認めたチロリアンハット屈指の老舗「Zapf」

チロリアンハットの先駆者にして王室も認める屈指の老舗、Zapf

民族衣装の枠を超え、ファッションとして世界に広まったチロリアンハット。その起源であるオーストリアで王室も認めた職人の妙技で知られる老舗帽子メーカーがある。Zapf（ツァップ）だ。

帽子メーカーZapfは遡る事約120年前、1893年にヴェルフェンというざるつぶる具の田舎で創業されて以来、第一次世界大戦や大恐慌、といった逆境を乗り越え、今なお続いている歴史の長いブランドだ。
昔ながらの高品質なフェルトと羊毛製のハットに留まらず、最新の流行に合わせて常に新しいデザインのハットを世に送り出している。ハプスブルク家の崩壊という激動の歴史を乗り越え、王室も認めるコレクションを提供するZapfはチロリアンハットの先駆者として脚光を浴びている。

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zapfの歴史

創業期

●1523年　
ダマスク織の職人、ヨハネス・ツァップがドイツローテンブルグに上京、帽子メーカーとしての歴史が始まる。
　　　　

●～1770年
ドイツからオーストリアにZapfが移住、移転。ヨハネスの子孫、ピーター・ツァップが帽子職人としてザンクト・ゲオルゲン・イム・アッターガウ市で活躍していた記録が残っている。

●1893年
ヴェルフェンという街で、ピーター・ツァップの親戚にあたるジョナサン・ツァップが、現在の会社としての事業を創業。Zapf帽子ブランドとして本格的に帽子生産を開始する。

ハプスブルク家御用達の黄金期

●1905年
王室御用達メーカーとして表彰。この認定は、Zapfがヨーロッパ随一の名門王家に帽子を収める格式高いブランドであったことを示している。

●1912年
オーストリア、ウィーンで開催された博覧会でダイアナメダル銀賞を受賞。

名実ともにオーストリアを代表するブランドへと成長を遂げた。

●1914年
オーストリアがセルビアへ宣戦布告、第一次世界大戦が開戦

ハプスブルク帝国の崩壊、苦難を経てブランド存続の道を模索

●1918年
ハプスブルク帝国が崩壊、オーストリア共和国が成立。
WWⅠと経済危機の余波でZapfにも難局が訪れる。

●19119年
ゴリング市に起死回生の懸け支店をオープンさせ、ブランドの存続に尽力

●1923年
ルートウィヒ・ツァップの管理下でZapf最初のモデル「ランバーグ」がザルツブルグ地方の民族衣装として認定される

●1934年
バートガスタイン市に支店を開設。本拠地ヴェルフェン市の帽子製造もより発展を遂げる。

●1937年
パリで開催された世界展示会で、ハンチングハット部門において銅メダルを獲得。世界に向けて優れたデザイン、品質を知らしめる。

終戦、オーストリアの伝統的企業としての再興

●1950年
終戦。製造設備の発展が進む。

●1985年
企業体がリミテッド・パートナーシップに転換

●1991年-1992年
オーストリア＝ハンガリー帝国最後の皇太子、オットー・フォン・ハプスブルクの許可を得て、翌年1992年「ハプスブルク・コレクション」を導入。ハプスブルク家ゆかりのブリューンバッハ城にて一般に華々しく公開される。

▲ クラシック（旧：ハプスブルク・コレクション）を証明するエンブレム

ハプスブルクコレクションは現在では「プレミアムコレクション」として引き継がれている。

●1998年
Zapfナショナルアワード受賞。依頼、商取引に置いての紋章の使用が許可される。

●2004年
テレサ・バルトロが常務取締役就任。今日に至るまでオーストリア・ハットブランドとして世界に輝く盤石の地位を誇っている。